制度の開始にあわせ、実際に自ら「自筆証書遺言」を作成。法務局へ預けた「体験記」を執筆しました。
保管制度を利用の上での注意点・ポイントをぎゅっと詰めて書いたつもりです。ぜひご覧いただき、これからの遺言作成にお役立ていただければ幸いです。
◆◆【体験記】新制度「自筆証書遺言の法務局保管制度」(前編)~遺言書ができるまで◆◆
2019(平成31年=令和元)年1月13日の「自筆証書遺言」の一部パソコン・ワープロでの作成可からスタートした実に約40年ぶりの相続法改正ですが、2020(令和2)年7月10日の「自筆証書遺言の法務局保管制度」の施行によって、予定されていたすべでの改正がスタートしたことになります。
今回、この「自筆証書遺言の法務局保管制度」に関するご相談に備えるべく、法律や政令・省令、法務省ホームページなどを再度チェックしてみましたが、「これは一度体験をしたほうが、より実感をもってご相談者様にご説明できる」と感じ、自ら遺言書を保管してみることにしました。
この制度を利用すると、自身が亡くなった後、相続人が遺言書の有無を確認できる、家庭裁判所で「検認」という手続きをしなくてもよい、そして遺言書自体の紛失や改ざんを防げる、などのメリットがあります。
まずは預けるための「自筆証書遺言」を書き上げなくてはなりません。実際に書いてみると、思っていた以上に面倒でした。手書きの部分はたった1枚でしたが、何度も間違えて書き直してしまいました。まだまだ先のこと(とは限りませんが・・・)とはいえ、「妻や子供に遺言を書く」という行為に、知らないうちに緊張していたようです。気が付かないうちに背筋が伸びていました。
- (1)用紙はA4でなくてはならない。B5の便せんなどに書いたものは不可
- (2)余白のルールに要注意。左側20mm以上、上と右が5mmm以上、下が10mm以上の余白を残す
- (3)ページ数を記入する
- (4)封筒に入れてはいけない
- (5)合綴してはいけない
などです。
今回、私は市販の「遺言書キット」についている専用の便せんを使いましたが、罫線いっぱいに書いてしまうと、左側の余白が足りなくなってしまうようでした。この点は、今後改善されていくかと思いますが、現時点で販売されているものを利用する場合には注意が必要です。
また、遺言書キットの専用便せんは地紋紙になっている(コピーすると、写しと浮き出る)ケースが多いですが、これに書いて預けると、相続発生後に発行される「遺言書情報証明書」に、“写し”と浮き出てしまうそうです。効果には問題はないのですが、気になる方は地紋紙は避けたほうがよさそうです。
(写真で手にしているのは、法務局での保管証明となります)
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◆「新横浜新聞(しんよこ新聞)」に掲載いただきました◆
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