あなたが遺言を‛書かない’理由③
『遺言を書くほど財産がない』

これも多い『書かない』理由です。
確かに、一昔前までは、遺言書は一部の財産持ちが書くものだ、というイメージがあったようです。
今も、そのイメージを引きずっている方も多いようです。

ただ、全く財産の無い方って、ほとんどいないんです。
おそらく少なくとも一つはご自身名義の通帳があるはず。
それは立派な財産です。

そして、財産の無いほうが、揉めた場合に解決策が少なくて困ってしまうことがあります。
(財産が多ければ、分け方の選択肢も増えることが多い)
ちなみに、裁判所ホームページで公表されている司法統計から、令和4年度に認容・調停が成立した遺産分割事件の遺産価額ごとの件数をみると、約3割が遺産の総額が1000万円以下となっております。

また、遺言に書くことができるのは、財産に関してだけではありません。
認知をしたり、祭祀を主宰すべき者を指定したりすることもできます。
そして、付言といって、相続人に向けて何らかのメッセージを載せておくことも可能です。

特に、ご結婚されている女性の方については、財産は全て夫の名義なので関係ない、と思われる方もいるようですが、
ご自身名義(妻名義)の預金もあるはずです。
また、夫が亡くなった後、相続する分があるはずです。
もちろん、その後に遺言を書けばよいですが、その時には認知症になっている可能性もあります。
そうなると、遺言書も作れません。
これからもらう財産を想定して、遺言書を作ることも可能ですので、配偶者が遺言書を作る際には、是非ご自身の遺言書も一緒に検討してみてください。

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